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zoom RSS 海へ向かう電車の中で

<<   作成日時 : 2014/09/15 08:22   >>

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ビルと電信柱の林の中を
海へ向かう電車がすり抜けて行く
煤けたコンクリートやら
ネオンの残骸やらを振り切って
電車はいよいよ川を越える

きらきらと陽光の鱗が反射する大きな川は
ゆったりと海へと向かう銀色の深海魚のようだ

三角網の鉄橋をすり抜けて
景色の多くを緑が埋めると
車両の中で聞こえる言葉が
とたんに潮の匂いを帯びてくる
不要な大声と母音の強い漁師言葉は
少し柄の悪さも含めて
私にとっては父母そのものだ

景色を眺めたフリをしたまま
ガラスに映る幻の電車の中
微笑む父母を並べてみる

父母と別れた月日が長くなる程に
時折寂しさが胸を締め付ける
切なさがキリキリと滲みるのは
私が大人になったせいかもしれない

出来る事なら一緒に旅をしてみたかった
無邪気な少女の心で願ってみる
親子で温泉に行くのもいい
ああ
きっと楽しくって恥ずかしい
記憶の中の父母がやけに若いから
私までが若返ってしまう

毒づく事を先に忘れたから
少しは親孝行も出来そうだ
甘える事を忘れないのは孝行の内だね
やっぱり消えない憎まれ口

ガタゴトと心地良いリズムの中
電車の中で大きな笑い声が響き渡る
現実と夢との狭間で父母も笑う

もうすぐ海が見えるはず

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